こんにちは、いずみです!
今回は、『改訂版 はじめての論理国語 小1レベル』(水王社)という教材の感想を書きたいと思います。
この教材を選んだ理由
「論理的思考力をつける学習もした方がいいのでは?」と思っていた頃に、教材を探してこちらを発見しました。
この教材が特殊な点は「クリティカル・シンキングを養成すること」を目的としている点。
「はじめに」でも、以下のように書かれています。
本書では、AI時代に活躍できるための武器となる、自分で論理的に考える力を養っていきます。
論理的に考える力はとても重要だと思うので、この点に魅力を感じ購入しました。
この教材の作り
全部で13ステップあり、ページ数は127ページ。
各項目の初めのページで学習したことを、次のページで練習するという作りになっています。
そして、親向けの解答・解説が55ページあります。
※こちらで試し読みができます。
https://ronri.jp/common/hajimete1
この教材の良いと思う点
- 「論理的思考力をつけること」を目的としている
- 学習⇒練習となっている
- 親向けの解説が充実している
●「論理的思考力をつけること」を目的としている
扱われている項目は、「反対のことば」「何が(何を)どうする」「何がどんなだ、なんだ」「気持ちをよみとる」など、一見すると他のことばのきまりのドリルとあまり変わらない感じもします。
たとえば、「なかまのことば」というのは、くもんの『言葉のきまり 小学2年』にもあります。でも、この『はじめての論理国語』では、「なかまのことば」は「まとめることば」と一緒に登場し、ピラミッド状の図で言葉を整理して、「抽象」と「具体」の基礎を学べるようになっています(※小1レベルなので、もちろん「抽象」「具体」という言葉は使いませんが)。
他には、「文と文のつながり(対立関係・因果関係・イコールの関係)」「くらべてみよう」「りゆうとけっかをかんがえよう」「あいだのぶんをかんがえよう」がこの教材ならではの内容だと思いました。
「あいだのぶんをかんがえよう」は、3枚のイラストが時系列で並んでいて、そのうち2番目は「?」となっているので、ここに入るのはどういう絵(できごと)になる?と考える問題です。1→2→3と絵が矛盾なくつながればよいので、答えは一つとは限りません。
このように、問題や説明に論理的な思考力が養われるような工夫がなされています。
●学習⇒練習となっている
多くのドリルはほぼ練習のみですが、『はじめての論理国語』は「学習⇒練習」となっています。授業で学習するような内容を簡潔に押さえた上で練習をやるようになっているのが、家庭学習のみのわが家にはありがたかったです。
●親向けの解説が充実している
親向けの解説がなんと55ページ。ここには学習のねらいが説明されている他、「〇〇との相違点を考えさせてください」というふうに、親へのアドバイスが具体的に書かれています。
この親向けの解説を活用して初めて値段分の価値があるんだろうなと思います。
あと、この教材は無学年制となっていて、便宜上、「小1レベル」「小2レベル」というふうに該当学年を書いてあるけれど、学年にこだわらず、子供がわかるところからスタートすることが推奨されています。
息子は小2の7か月目にこの『論理国語小1レベル』をやり始めたのですが、自力では歯が立たず、「問題の意味がわからない」と言うので私が説明することが多かったです。一部、長文の問題があり、文章を読み慣れておらず読解力もまだなかった息子には、1学年下のドリルでも難しすぎたようでした。
最後に
論理的思考力を養うことに主眼を置いたこの教材は、「子供に論理的思考力をつけてほしい。でも、学校の授業ではそういう力はつきそうにない」といった場合におすすめです。
逆に、お子さんが通っている学校の教育で論理的思考力がつきそうで、他に優先的にやるべきことがあるという場合、『はじめての論理国語』をわざわざやる必要はないかもしれません。
息子の場合、論理的思考力は現地校の教育で十分養われていくと思っています。そして、読む量が少ないことや語彙が少ないことなど、対応したいことが他にあるので、文章読解ドリルのような優先順位の高い教材をやった上でまだ時間的に余裕があれば、この教材もやりたいと思っています。
それでは、また!