バイリンガル子育ていろいろ

こんにちは、いずみです!

今回は、私が知るバイリンガル子育てをしている(またはしていた)家族を紹介します。

バイリンガル子育てと言ってもいろいろな形があります。
それぞれの家庭のバイリンガル教育の特徴や、参考になりそうなことを書きたいと思います。

●イタリア人のAさん家 
●中国人のBさん家 
●国際結婚Cさん家(ドイツ&イギリス) 
●国際結婚Dさん家(ポーランド&ドイツ) 
●うち(日本&ドイツ)

イタリア人のAさん家

両親ともイタリア人、子供2人はドイツ生まれ・ドイツ育ち

・子供が使える言語: 2か国語(イタリア語、ドイツ語)
・家庭での言語: イタリア語 ※きょうだい間のコミュニケーション言語はドイツ語
・子供の学校: 現地校のみ
・家庭学習: 特になし
・今後住む国: おそらくドイツ

ドイツ暮らしが20年以上になるAさん家。子供2人は現在ドイツの大学生なので、バイリンガル教育の結果が出ていると言っていいと思いますが、イタリア語とドイツ語が混ざることもなく、スピーキングに関しては高いレベルのバイリンガルだと思います。

「子供たちとイタリア語でしゃべる以外、たいしたことはしなかった」とA妻さんは言いますが、それでもバイリンガルに育ったのは、10年以上、長期間の帰省をしていたのが大きかったと思います。子供が小学校に上がるまでは、年に1~2回、1カ月ほど(長い時は2カ月くらい)イタリアに帰省していたそう。子供が小学校に上がってからはそんなに長くは帰省できなくなったものの、ほぼ毎年、年に1回はイタリアで数週間過ごしていたそうです。

さらに、子供たちの同年代のいとこもドイツ在住というめずらしい境遇。A妻さんも妹さんもドイツに留学してドイツで家庭を持ったためで、現在は車で1時間くらいの距離に住んでいます。子供たち同士も仲が良く、頻繁に家族ぐるみで会ったり、子供たちが少し大きくなってからは子供たち同士で出かけたりしていた(今もしている)そうです。

中国人のBさん家

両親とも中国人、子供1人。ドイツ在住

・子供が使える言語: 4か国語(中国語、日本語、英語、ドイツ語)
・家庭での言語: 中国語
・子供の学校: インターナショナルスクール
・家庭学習: 中国語・日本語の読み書き
・今後住む国: 未定

B夫さんの仕事の関係で日本に数年滞在していたというご家族です。そのため、息子くんは日本語が話せます。B妻さん・B夫さんも日本語ができます。

最終的にどこで暮らすことになるかは未定だそうで、中国に帰るかもしれないけどドイツに永住かもしれないし他の国になる可能性もあるとのこと。今後どの国に住むことになっても息子くんが言語で困らなくていいように、学校はインターナショナルスクールと決めているそうです。

息子くんの中国語保持のため、家庭で中国語の学習(読み書き)をしています。さらに、流暢に話せる日本語をキープするため、小学校低学年までの日本語の読み書きもB妻さんが教えています。

夏休みは毎年中国に1カ月ほど帰省しているとのこと。
あと、中国人コミュニティの人たちと月に数回集まっているそうです。

息子くんは幼児期からの数年間を日本で育ったこともあり、出会った頃の日本語は完璧。現在は日本を離れて数年がたち、学校で英語だけでなくドイツ語も習い始めたし、日本語を使う機会が非常に少ないため日本語はだんだん弱くなってきているそうです。とはいえ、息子くんは小3レベルの日本語の読み書きができるし、今も家庭学習を続けているので、日本語が失われてしまうことはないと思われます。

ちなみに、この息子くんは語学のセンスがすごくあります。加えてとても活発で社交的な性格。なので、彼が現在4か国語ができるのは、「B妻さんの努力」に加えて、「本人に抜群の語学センスがあり、語学習得向きの性格であること」も大きいと思います。

国際結婚Cさん家(ドイツ&イギリス)

お母さんはドイツ人、お父さんはイギリス人、子供2人。スウェーデン在住

・子供が使える言語: 3か国語(ドイツ語、英語、スウェーデン語)
・家庭での言語: 英語、ドイツ語(英語多め)
・子供の学校: 現地校のみ
・家庭学習: 特になし
・今後住む国: おそらくスウェーデン

C夫婦は妻の国でも夫の国でもない第3国に住んでいる国際結婚夫婦。彼らもスウェーデンでの生活は20年以上になります。子供たちは生まれも育ちもスウェーデンで、現在20歳(大学生)と17歳。子供たちの英語とドイツ語のスピーキング力は大体同じくらいです。

家庭での言語は英語多め。C妻さんは英語を流暢に話すけど、C夫さんはドイツ語があまり得意ではないため。夫婦間では英語を使い、C妻さんとC夫さんはそれぞれ自分の母語で子供と話す、というスタイルです。

子育ては夫婦でほぼ半々で、C夫さんが専業主夫をしていた時期も1年ほど。C夫さんは子煩悩で、専業主夫をしていた時期以外でも多くの時間を子供と過ごしていました。本の読み聞かせは夫婦のどちらもしていました。
C家は家族で過ごす時間をとても大切にしていましたね。

イギリスもドイツもスウェーデンからすごく遠いわけではないので、祖父母や親戚が年に数回遊びに来て数週間滞在していたし、彼らもほぼ毎年どちらかの国に帰省していたので、それもよかったんだろうと思います。

際結婚Dさん家(ポーランド&ドイツ)

お母さんはポーランド出身、お父さんはドイツ人、子供1人。ドイツ在住

・子供が使える言語: 2か国語(ポーランド語、ドイツ語)
・家庭での言語: ポーランド語、ドイツ語(ドイツ語多め)
・子供の学校: 現地校のみ
・家庭学習: 特になし
・今後住む国: ドイツ(永住)

D家の家庭での言語は主にドイツ語。D妻さんはほぼ完璧なドイツ語を話し、D夫さんはポーランド語を話せないためです。夫婦間ではドイツ語を使い、D妻さんとD夫さんはそれぞれ自分の母語で子供と話す、というスタイルです。

D妻さんは単身赴任していた期間が数年あり、当時は週末だけ家に帰ってくる生活。週末は家族そろってすごせる貴重な時間なので、ポーランド語の家庭学習をする暇はなかったと言っていました。
D妻さんは子供のドイツでの生活が重要だと考えているので、ポーランド語はスピーキングができればOKとのこと。現在14歳の娘さんは、ポーランド語のスピーキング力は問題ないそうです。

D妻さんも、ポーランド人コミュニティの集まりに子供を連れてよく行っていたそうです。

うち(国際結婚、日本&ドイツ)

母親は日本人、父親はドイツ人、子供1人。ドイツ在住

・子供が使える言語: 2か国語(日本語、ドイツ語)
・家庭での言語: 日本語、ドイツ語
・子供の学校: 現地校のみ
・家庭学習: 日本語
・今後住む国: ドイツ(永住)

夫婦間ではドイツ語を使い、息子とはそれぞれ自分の母語で話します。平日はまだ私の方が息子と過ごす時間が多いので、家庭での言語は日本語がやや多めという感じです。

息子は日本語補習校に通ってないので、家庭で日本語学習を行っています。子供が5歳半の頃に日本語学習をスタートし、安定的に日本語学習が行えるようになったのは7歳から。
息子の負担にならない範囲での日本語習得の道を模索しています。

※日本語学習が軌道に乗るようになるまでの経緯はこちら。

最後に

A家の「きょうだい間のコミュニケーション言語はドイツ語」というのは、私は驚きでした。両親が同じ国出身なら、家庭内で使う言語は親の言語になるんだと思っていたので。きょうだい間でもイタリア語を使い、さらにイタリア語保持がうまくいくと思ったんですが、必ずしもそうではないんですね。家の外ではドイツ語を使うので、子供にはドイツ語でしゃべる方がラクになってくる。なので、きょうだい間の言語も(親の母語ではなく)現地語になる…こういうご家庭は多いようです。

むしろ一人っ子の方がコントロールしやすい、なぜなら家でコミュニケーションをとる相手は親だけなので「家庭での言語は〇語」を徹底しやすいから、と聞きました。きょうだいがいる場合は、小さいうちから「家庭での言語は〇語、きょうだい間の言語も〇語」というのを徹底するのが重要なようです。

以上、私の知るバイリンガル子育て経験がある家族の紹介でした。

それでは、また!

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