わが家のバイリンガル教育(再スタート編)

こんにちは、いずみです!

前回の記事では、1年半もかけてなぜ日本語学習でたいした成果が出なかったのか、その経緯と原因について書きました。

今回は、どうやって不安定な学習から継続的な学習にこぎつけたかについて書きます。

バイリンガル教育を継続するには? 

子供はもうすぐ7歳。時間はどんどん過ぎていくのに、ちゃんと成果を感じられる学習方法すら見つかってない…。
1年半が過ぎても息子がひらがな・カタカナもマスターできておらず、学習の習慣化もできてないことに焦った私は、褒美を導入することを決めました。

褒美の導入

褒美を使うことにした理由

実は、私はご褒美にネガティブなイメージを持っていました。ご褒美について調べたわけでもないのに、「ご褒美なんて使うべきではない」と思い込んでいたので、子供が勉強する対価としてご褒美をあげるつもりは全くありませんでした。ご褒美で釣って勉強させるなんてとんでもない!そんなことしたらくせになるし、きりがないと思っていたんです。

さらに、学習初期のまだ余裕がある段階では「遊び感覚で、楽しみながら日本語の読み書きを身につけることができたらいいな♪ そういうのだったら子供も嫌がらずに取り組んでくれるはず!」などと夢見てもいたので、夜なべして手作りした50音かるたで子供と遊んでみたりなど、まずは思いつく方法は試してみました。

一方で、私も含め、日本の小学生は「遊び感覚の学習を短時間やって日本語の読み書きを身につける」のではなく、学校の国語の授業+宿題もがっつりやって身につけるわけです。小学校時代、宿題として書き取りや日記が日替わりで(もしくは両方)、ほぼ毎日出ていたと記憶しています。 

なので、自分の経験を振り返ると、
「遊び感覚の学習でちゃんと読み書きが身につくんだろうか?(身につくわけがない)」
「継続的にある程度の学習時間を投入して量もこなさないと、日本語は身につかないのでは?」
とうすうす思っていました。

結局、しばらく試してみたけれど、「遊び感覚でありながら、しっかり効果も感じられる学習方法」には出会えず…。1年半たっても学習を習慣にすることもできていませんでした。子供はもうすぐ7歳という頃で、現地の小学校にも入学し、焦りは募るばかりでした。

親子関係が悪くなるくらいならバイリンガル教育はあきらめようと思っていたし、実際何度もあきらめそうになりました。でも、日本語を保持してほしいという思いを捨てきれませんでした。一番の理由は、息子が日本語ができないと私側の親戚と意思の疎通ができなくなるからです。

そこで、ご褒美を使うことに抵抗がありつつも、万策尽きてご褒美に手を出した…という感じです。

ご褒美を使うことのメリット

とりあえずやってみて、ご褒美の悪影響がひどいと感じたらご褒美を使うのは中止しようと決め、ご褒美付きでの学習を始めました。やってみるとやっぱり効果抜群。ご褒美に対する考えも大きく変わりました。

メリットは期待通りこの2点。
・子供が嫌がらずに学習に取り組んでくれ、親子共にストレスがない
・ご褒美に釣られてやっているうちに、学習することが習慣化した

「勉強しようか」「えー嫌だ!やりたくない/どうしてやらないといけないの!」のようなやり取りをしなくてよくなったので、精神的にすごくラクになりました。そして、ついに日本語学習を毎日の習慣にすることができました。

ご褒美で釣って大丈夫? 

ご褒美を導入するにあたっては、ご褒美を使うことについていろいろ調べました。

以前の私も含め、ご褒美を使うことにためらいや抵抗があるという人は、
「ご褒美をあげると、勉強する目的がご褒美をもらうことになるのでは?」
ご褒美がないと勉強しない子になってしまうのでは?」
などがその理由だと思います。

でも、実際にご褒美付きで日本語学習に取り組んでみて、目的を間違えず、選び方・あげ方に気をつければ、ご褒美を使うことに問題はないし有効」という結論に至っています。

  ※ご褒美をあげても問題ないと考える理由

  ※ご褒美選びやあげ方のコツ

気をつけていること

それから、日本語学習に取り組む上で気をつけていることは、「少量・短時間からスタートする」ということ。

たとえば、勉強時間が1日5分と聞くと「日に5分なんて少なすぎるのでは?」と思う方が多いと思います。
でも、たとえば最初1分で始めたからといって、ずーっと1分しか学習しないわけではありません。やっているうちに学習することに慣れるし、少しずつ読み書きができるようになって子供自身が学習の効果を実感できると、学習に対するモチベーションが上がってきます。そうなれば学習時間を3分、5分…と、無理のない範囲で徐々に増やしていけばいいです。

ジョギング未経験の人が最初から5km走ることは難しいけど、継続しているうちにだんだん走れる距離が長くなっていくように、スタート時の学習時間が3分とか1分でも、もっとできるようになります。

子供さんが学習をやりたがらない場合、とにかくスタート時のハードルを思いっきり低くすることが重要だと思います。大人だって何かを始めて、それを習慣にするのはなかなか難しいですから。
学習量が負担になって学習そのものをやめることになるくらいなら、続けるためにまずは1日3分でも2分でも、なんなら1分でもいいので、いったん子供が負担に感じない量にまで減らすのが遠回りなようで近道です。

うちの子は学習を習慣化できたことで、忘れる部分が少なくなり、やり直しに費やす時間が少なくなりました。
すると、学習が前進するスピードが速くなり、「自分で書ける」「自分で読める」という実感が持てたせいか、学習時間外でも自発的に何かを読んでみたり(※)書いたりするようになりました。
※まだ本格的な読書ではありませんが、以前と比べるとすごい成長です。

最後に

こうして、ご褒美を導入したことにより、「子供任せの不安定な学習」から「親子ともにストレスなく継続できる日本語学習」という形に無事移行できました。
ちなみに、「ご褒美に依存」という状況にはなっていません。

うちの子が現在の方法で日本語学習に取り組み始めたのは、ほぼ7歳の時でした。
2024年2月現在、継続は18か月目に入っています。5歳半からの1年半の学習の貯金があったのでゼロからのスタートではないですが、今の方法で始めてからの伸びの方がはるかに大きいし速いです。

1年半もあーでもないこーでもないと試行錯誤し、いろいろ試しても思ったような成果が出ずに絶望し、何度もバイリンガル教育をあきらめかけていたのがうそのようです(現実でしたが)。
バイリンガル教育が親子でストレスになっているという方は、ご褒美を取り入れることを考えてみてはどうでしょうか?

それでは、また!

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